とき・おりブレンド 春
思い出、情景、気分 心の中に香りと共に
「とき・おりブレンド」 – 春 –
1 立春(りっしゅん)5ml 「楽観・決意」
2月は「如月・きさらぎ」。植物が生き返る「更生」と「復活再生」の息吹の月。
一年の始まりでもある「立春」は春の到来の時。「立春大吉」は邪気を祓い、福を招く縁起物のお札。清々しい春風が東方から吹き寒い冬に耐えて花芽を育ててきた梅が、ウグイスの鳴き声に誘われるように開花。暖かい陽射しの中、土手にはつくしが顔を出し、タンポポが咲き始め、本格的な春の到来を感じる。
桃の節句のひな人形は健康を守る依り代。水がぬるみ、薄氷も溶ければ、いよいよ春一番が吹く。
ブレンドオイル | 学名 | 部位 | 抽出方法 | 原産地 |
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ペパーミント | Mentha piperita シソ科 | 全草 | 水蒸気蒸留法 | インド |
ローズマリー | Salvia Rosmarinus シソ科 | 葉 | 水蒸気蒸留法 | 日本 |
シダーウッド | Cedrus atlantica マツ科 | 樹幹 | 水蒸気蒸留法 | アメリカ |
2 雨水(うすい)5ml 「和み・集中」
山の雪や氷が解け始め、雨が降るようになるころ。三寒四温。一雨ごとに、春を感じる。
陽気が地上に沸き上がり、土筆が顔を出し、西日本では早くも“チュピチュピチュピ、ジー”と春告げ鳥のツバメの求愛のさえずりがきこえてくる。早朝の野山では春霞の世界が広がる。霞のかかった山や森は生命力あふれる木々の息づかいを感じる水墨画のよう。
自然の移ろいや芽吹きの準備も、大気と土が潤い、陽射しが強まり空気も暖かく、日常生活も過ごしやすくなっていく。
2月には4年に一度ある“閏日”がある。“閏”は“余分”という意味で、古代ローマ時代、農耕で収穫をあげるために季節を正確に知るために生まれた暦が始まり。それは、1年が2月で終わり3月から始まると考えられていたため。この季節は、自然界の成長の始まり。日本でも五穀豊穣、無病息災を祈願する仏事や、女の子の健やかな成長を願う“桃の節句”、厄払いの“上巳”などの年中行事も古くから連綿と受け継がれている。
ブレンドオイル | 学名 | 部位 | 抽出方法 | 原産地 |
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伊予柑 | Citrus iyo ミカン科 | 果皮 | 水蒸気蒸留法 | 日本 |
ペパーミント | Mentha piperita シソ科 | 全草 | 水蒸気蒸留法 | インド |
広島レモン | Citrus limon ミカン科 | 果皮 | 水蒸気蒸留法 | 日本 |
雨・よろけ縞
江戸小紋の柄のひとつ雨縞とゆったりと流れるよろけ縞をアレンジ。雪が雨に変わり、水が流れる様子をイメージし、厄を流す=魔除け・流れる水は腐らない=清らかさ・火難除けなどの意味を持つ流水文の意味も寄せたTOKI-ORIアレンジの図柄です。
4 春分(しゅんぶん)5ml 「夢・大らか」
太陽が真東から昇り真西に沈む。この日を境に昼と夜の長さが逆転。
彼岸の中日。山から降りてくる田の神様を田んぼにお招きし農作業を始める大切な時期で、牡丹の季節からと言われることから“牡丹餅(ぼたもち)”を豊かな実りを祈願しお供えする。“チュンチュン”と鳴く雀が飛び回り巣作りをはじめる。
里山一面に菜の花が咲き、春の神様が微笑む。しかし、“なたね梅雨”と呼ばれる雨も降り底冷えもする。めまぐるしい季節の装いの変化は自然界だけでなく人も同じ。
サクラが咲き、春の香りを楽しむ“桜餅”に“草餅”。暖かさを感じ、心を浮き立たせながら人々も衣替えをする。そして、友や仲間をつくる新しい出会いが始まる4月を向かえる。
ブレンドオイル | 学名 | 部位 | 抽出方法 | 原産地 |
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クロモジ | Lindera umbellate クスノキ科 | 枝葉 | 水蒸気蒸留法 | 日本 |
ヒノキ | Chamaecyparis obtuse ヒノキ科 | 樹幹 | 水蒸気蒸留法 | 台湾 |
ベルガモット | Citrus bergamia ミカン科 | 果皮 | 圧搾法 | イタリア |
円模様
円は角がなくご縁がつながるなどの縁起模様。世界各地で太陽や満月をあらわす信仰の象徴としても使われ、日本では着物や帯の意匠にも、七宝、巴、あられなど丸を基調とした図柄が多くあります。TOKI-ORIオリジナルのこの図柄は、春の太陽と咲く花の象徴として考案しました。
5 清明(せいめい)5ml 「生きる・自由」
清明は「清浄明潔」という言葉を略したもの。「すべてのものが清らかで生き生きしている」という意味。
東の風が吹き始め、空気が爽やかで木々が力強く葉を広げる。サクラやモクレン、ハナミズキ、チューリップ、タンポポといった花々が咲き誇り、蝶やミツバチも飛び回りはじめ、水たまりにはアメンボ。植物が勢いよく育つ中で、テントウムシなどの寄生する昆虫と捕食生昆虫の営みも見られる。
ツバメも軒先に巣を作り、商売繁盛や子孫繁栄のしるしとして雛が巣立つまで大切に見守るのが慣わし。神社では疫病や悪霊を祓う春季大祭が行われ、天地万物が清らかな明るさに輝き、春の陽射しの強まりとともに、虹も美しく空に立つ。
ブレンドオイル | 学名 | 部位 | 抽出方法 | 原産地 |
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ティーツリー | Melaleuca alternifolia フトモモ科 | 葉 | 水蒸気蒸留法 | オーストラリア |
伊予柑 | Citrus iyo ミカン科 | 果皮 | 水蒸気蒸留法 | 日本 |
ユーカリ | Eucapyptus radiata フトモモ科 | 葉・小枝 | 水蒸気蒸留法 | オーストラリア |
麻の葉
平安時代には仏像装飾の図柄に使われ、正六角形で幾何学的な形で単独または連続しており、魔よけの意味がある三角形「鱗文」の集合模様。麻の葉に形が似ていることから「麻の葉」模様と呼ばれ、麻は成長が早くまっすぐに伸び、生命力がとても強いことから赤ちゃんの産着模様の定番となりました。
6 穀雨(こくう)5ml 「自信・安定」
「百穀を潤す」
この時期の雨は恵みの雨。旧暦では農作業の目安の季節とされ、農作業の無事を祈願するさまざまな春祭りが行われてきた。また、咲く花にはすべて、春の恵みをもたらす女神様が宿ると言われる。
紫に咲き垂れる藤は、天から降り注いでるくるかのうようで桜とはまた違った季節感を感じ、野山は見渡す限り緑の海となる。昼間には、氷河期からの生き残りと言われるヒメギフチョウ(関東)がひらひらと林を飛び交う姿はまるで妖精のよう。キビタキ、オオルリ、ホトトギスなどの夏鳥のさえずりが響く。
夜になれば薄いベールに包まれたおぼろ月、夏目前の“八十八夜”は夜空を幻想的に飾る。筍が育ち、苗代でもすくすくと稲が育つ、命の力を感じるとき。
ブレンドオイル | 学名 | 部位 | 抽出方法 | 原産地 |
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ローズマリー | Salvia rosmarinus シソ科 | 葉 | 水蒸気蒸留法 | 日本 |
伊予柑 | Citrus iyo ミカン科/ | 果皮 | 水蒸気蒸留法 | 日本 |
シダーウッド | Cedrus atlantica マツ科 | 樹幹 | 水蒸気蒸留法 | アメリカ |
雨縞/点線縞
縞は江戸の“粋”を含め、古来受け継がれてきた日本人の美的感覚を体現している柄です。単純ながら線の幅と配色による無限の広がり、変化に富み、新鮮な印象を与え、江戸の人々の性格にも合致し日常着として定着した柄です。TOKI-ORIオリジナルの縞柄は、さりげない点線のリズムで、穀物を成長させる雨の季節をストレートに表現した雨縞文様です。
3 啓蟄(けいちつ)5ml
2024年春以降に発表予定